先日、群馬県内で古材を専門に取り扱う長岡木材様の古材倉庫を訪問する、貴重な機会をいただきました。
倉庫内には、かつて古民家を力強く支えていたであろう柱や梁、そして幾多の人の営みを見守ってきたであろう建具などが、次の出番を待つかのように整然と保管されていました。一つひとつの傷や色合いが、その木材だけが持つ固有の物語を静かに語りかけてくるようでした。
古材を建築に用いること。それは単に木材を再利用するという環境配慮の側面だけではありません。その木材が重ねてきた歴史と記憶を受け継ぎ、新しい空間に新たな命を吹き込む、非常に創造的な行為だと私たちは考えます。
流行に左右されない普遍的な価値、新品の建材では決して表現できない深みと温かみ。これらを空間に取り入れることは、お客様のプロジェクトに唯一無二の物語と付加価値をもたらします。
私たちアアデルは、素材一つひとつに敬意を払い、過去から未来へと続く時間をデザインで紡いでいく。そのような、深みのある建築提案を常に心がけてまいります。